何故だろう 子供の頃から 冷たい水の中に 自分の手のひら そうゆっくりと 沈めるのが好きだった 指先に脈打つ血潮を 耳をすまして聴いていた そしてこれ以上 耐えられなくなって 凍える手を 一気に引き上げる 生きてるという証 ただそっと感じたかった いつの間にか大人になって 迷うことばかりで 答えのない問いを 抱え込んでいた 今の私の力で 何が出来るのでしょうか 分からないまま ぬるま湯の中にいては行けないと決心した日 感覚が無くなるくらいの あの井戸水を覚えている 思い出はいつも 清らかすぎて 水道水が 生ぬるい気がする 寒い真冬の朝の 白い息が懐かしい あのころ見てた夢を 諦めたくはなくて 冷たい水に 手を入れてみる 挫けそうな気持ちを もう一度奮い起こして 歩き出したい […]